地震の大きさを表現する用語には、マグニチュードと震度、ガルという3つの言葉があります。マグニチュードとは、地震自体の規模(エネルギー)の大きさを表す言葉で、ドイツのリヒターという人がウッドアンダーソン型地震計の振幅を用いて定義したもので、基準となる標準刺激の感覚量を一定の数値(アンダーソンの定義)とし、 それとの比較で任意の刺激の感覚量を比例的に見合った数値で表したものです。
震度とは、気象庁震度階により、測定者の体感によって表す指標です。ガルとは、加速度の単位で、 人間や建物にかかる瞬間的な力の程度に対応します。
1Gal(ガル)= 1cm/s² = 0.01m/s²
(地上における重力加速度は約980cm/s² = 980Gal)
例えば、500ガルならば、自重の約50%の水平力で揺さぶられているのに相当します。
電車が急発進したり、急停車した時、乗客に大きな力がかかります。この加速・減速の度合いが加速度です。 地震の場合にも同じように、建物に減速・加速の力が加わります。
(出典:国土地理院資料)
地震が起きると地盤が揺れますが、これを地動といいます。その地盤の上に建てられている建物が 揺れることを応答といいます。通常の2階建て程度の建物の場合には、地動1に対して応答は上階に行くにしたがって、1.5~2.5と大きくなります。例えば、地震加速度400ガル(震度6強~7)の地動に対し、建物の上階部では、 800~1000ガルに相当する力を受けることになります。これが応答加速度です。既存の耐震規定は、この考え方に基づいて構造計算することを要求しています。
(出典:国土地理院資料)