【ハイブリッド・エコ・ハートQ】は、九州住環境研究会(松下孝建設)が開発した高断熱・高気密工法です。今までは住宅工法は北から学ぶものと言われてきましたが、温暖化が進む現代では南九州の期間蒸暑地域の住宅工法が注目されるようになって参りました。それは暑さ対策と寒さ対策の工法バランスも良く、南九州の通風などを活用する伝統的なパッシブ※工法が温暖化対策として非常に優れていることも認識されるようになり、いま【ハイブリッド・エコ・ハートQ】は全国的に注目されています。
●UA値(外皮平均熱貫流率)とは、住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などから外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値です。熱損失の合計を外皮等面積で除した値で、値が小さいほど熱が逃げにくく省エネルギー性能が高いことを示します。
●μ値(夏期日射取得係数)とは、夏の住宅に侵入する日射量を示すもので数値が小さい程、日射の影響が少なく冷房効率が高くなります。
※C値(相当隙間面積)について2009年4月1日の改正省エネルギー法から、表示義務がなくなりました。
省エネルギー基準は、一次エネルギー消費量を指標とした建物全体の省エネルギー性能を評価する基準に改正されました。「一次エネルギー」とは石油,石炭,天然ガス,水力,原子力など自然の中に存在する状態で,利用できるエネルギーの事で、この一次エネルギーを電気やガソリン,ガスの形に転換したものを「二次エネルギー」といいます。これらのエネルギーは異なる単位で使用されていますが、その単位を(MJ・GJ)に一本化して「一次エネルギー消費量」に換算することで建物の総エネルギー消費量を求めることが出来ます。
計算は(独)建築研究所が提供する計算ソフトで計算しますが、上表の「住宅事業主の判断基準」に示した各「一次エネルギー消費量」は地域区分の参考数字として示しました。住宅の省エネルギー基準は、この様な綿密な計算で出来ています。
住宅から逃げる熱の量から、住宅の外皮全体の断熱性能を評価する基準に変更になりました。
夏期における日射の入りやすさをあらわします。μ値が小さいほど、日射が入りづらく、冷房効率が高くなります。
※建物に侵入する日射量:部位ごとに侵入する日射量の総和
各部位から侵入する日射量は下表の計算式より求めます。開口、外壁は部位の方位に応じた方位係数(ν)を乗じます。