2018年6月27日更新
地球温暖化の切り札として、石炭火力のかわりに、再生可能エネルギーの開発が行われてきました。
再生可能エネルギーとは「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」と法律で定められていますが、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱、その他の自然界に存在する熱とバイオマスが定義されています。
再生可能エネルギーは、資源が枯渇せず繰り返し使え、発電時や熱利用時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しない、優れたエネルギーです。その中でも、最も手間が掛からず、比較的に安価に実現出来るエネルギーとして、太陽光発電が注目されてきました。
我が国の場合は、歴代政府が原子力発電を主力に考えてきましたが、東日本大震災の原発事故においても2012年7月に開始されたFTI(固定価格買い取り制度)で一気に太陽光発電を採用した35万世帯と産業用太陽光発電が、原子力発電の全停止期間の電力を賄う力になり、原子力発電に頼らなくても、自然エネルギーで賄う事が可能であることを実証しました。
我が国では、発電しながら燃料を創り出すという高速増殖炉「もんじゅ」の夢の技術に過信してきましたが、世界の潮流は廃棄物の処理すらままならない原子力から、再生可能エネルギーに急速にシフトし、ドイツから始まった潮流は、世界一の環境汚染国、中国を巻き込んで、EV(電気自動車)時代の幕開けを告げています。
厳しい環境汚染に晒されている中国は、自動車産業のEV化と環境汚染を解決し、世界一の太陽光パネル生産国の強みを活かし、急速に自動車のEV化を義務付け、イギリスやフランス等も、2030年までにディーゼル車やガソリン車の排除を決めています。
我が国も2020年からは、本格的なZEH(ゼッチ)「自活エネルギー住宅」の時代を迎えます。ZEHの潮流は、止めることが出来ない流れになっています。
松下孝建設の「ハイブリッド・エコ・ハートQ」の様な高性能住宅の場合は、5KW程度で図・1の様な「自活エネルギー住宅」を実現させることが出来ます。
太陽光発電で発電した電力はEV用パワーコンディショナでEVと蓄電池に供給されます。10年以内に、住宅とEV自動車が連結し、家庭用蓄電池の10倍以上の蓄電能力を持つEV自動車が、家庭用電源の中心的な役割を果たす事になるでしょう。
災害等で系統(電力会社)電力が停止しても、1週間はEV自動車が蓄電した電力で生活することが可能です。
実際には、系統電力はほとんど使用しなくなると思われますが、経済産業省でも災害対策などで、蓄電能力が高いEV自動車を連結して災害時の非常電力として活用する方法を研究しています。この様に、再生可能エネルギーの活用で、化石燃料が使われなくなると環境対策は一挙に進みます。
特に大気汚染国の中国とインドの汚染対策が進むと地球温暖化の防止に与える影響はかなり大きなものになります。
自動車の無人化対策も進み、EV自動車も自活エネルギーで動かすことが出来るようになると化石燃料は、化学製品の原料として使用されるのみで、火力発電そのものが必要無くなる時代が到来します。それは近い将来確実に実現します。
上図・2は、10棟の最小規模の例ですが、これが数十棟単位で運営されるならば、かなり効果的なシステムとなります。
図では、系統(電力会社)電力に繋がれていますが、今後は、住宅用は地域の共同体で賄い、系統電力は産業用にと、電力の棲み分けが行われます。
共同体の中心となる、コンビニなどに「中央管理センター」を設置し非常用の蓄電池・発電装置を併設して、系統と「自活エネルギー共有システム」を繋いでコントロール・運営を行います。この様な民間の再生エネルギーシステムの集積が、地球温暖化の切り札になるのかも知れません。
現在、太陽光発電システムは、1KW(30万円)程度と言われていますから、5KWで150万円程度の出費になりますが、オール電化が200万円前後で実現するのであれば、決して高い買い物ではありません。
この様なシステムは、既に大手のデベロッパーによって繰り返し実験されています。また、山村でもガソリンスタンドが廃業し、給油できないので、EV自動車を太陽光発電で充電しています。
これが新しい太陽光発電の現状です。ZEHは売電目的ではなく、自活エネルギーとして考えて下さい。そのために最も重要な個性は、省エネ住宅を建てることです。
どうか松下孝建設で高性能住宅を検討し、ZEHを採用して下さい。