2018年5月21日更新
2019年10月の消費税、引き上げが確実視されている現在、住宅購入を考えている皆さんは本年度の税制改正の住宅購入支援策として、注文住宅の場合は、19年3月末までに建築請負契約を結んだ物件に対しては、19年10月以降の引き渡しでも、消費税率は8%のままで据え置かれます。
この他にも、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)、地域型住宅グリーン化事業の補助金等、様々な支援策が制定されてはいますが、ほとんどの場合、割当棟数があったり、地域材等採用部材の縛りがあったり《絵に描いた餅》の様な支援策ばかりで、当選しないのを理解しつつ申し込まなければならない支援策も多いです。契約時点で、補助金の支援対象になる支援策がある場合には、弊社のホーム・アドバイザーが建主様にお知らせ致しますのでご安心下さい。
住宅に関しては、多くの場合国策にも影響を与えるため、様々なインセンティブ(優遇策)の元で補助金などが支給されますが、それが全て建て主の皆様の得になっているかどうかは、年代を経てみないと評価は出来ない事もあります。
最近も5月6日の《日本経済新聞》日曜版の一面に「家庭の太陽光「19年問題」と言う記事が掲載されており、ビックリされた方も多いのではないでしょうか。記事を要約しますと、家庭の太陽光発電が2019年に買い取り期間の10年間を迎え、19年〜23年までに160万世帯が発電する大量の電力が買い手を失う恐れがあるというものです。経産省は現在、補助金を出してZEHやその上のZEH+を推奨していますが、一方では、行き場を失った太陽光発電の余剰電力が発生しているという事実です。当初48円という破格の値段で電力会社に買い取りを義務づけて来ましたが、今後は電力会社の買い取り義務が無くなるため、余った電力を無償で電力会社に提供せざるを得ない世帯が大量に発生する恐れがあると懸念を述べています。
業界関係者の話として、経済産業省を中心に対策を協議中で、新電力など電力会社が個人と相対で契約を結び電力を買い取る仕組みが有力で、買い取り価格は「10円以下と従来の5分の1が有力」とのことです。再生可能エネルギーを主力に据えるか原子力を復活させるのか、国の対策の遅さに、翻弄されるのはご免被りたいものです。
幸いにも最近では、蓄電池技術も進歩し、自動車も世界的にHV(電気自動車)やPHEV(プラグイン・ハイブリッド)の時代になっています。
PHEV最大の利点は、太陽光発電や夜間電力からバッテリーに充電した電力を家庭用で使用出来る事です。非常電源として一週間くらいは生活が可能ということです。電気走行の車は、寿命が長く修理費用もガソリン車とは、比較にならないほど安くなるようです。
これからは、太陽光発電を行うのであれば、自動車もEVやPHEV等を選択し、自家消費と自動車燃料分の発電量を計算して太陽光発電を考える時代になりました。
2018年度の税制改正では固定資産税、不動産取得税、棟力免許税の軽減措置がありました。不動産所有者には毎年固定資産税が課税されますが、新築住宅の一戸建ての場合、3年間2分の1になる特例があります。
この適用期限が20年3月末まで延長されました。また、長期優良住宅に適用される不動産取得税、登録免許税、固定資産税の軽減も2年間延長され、一般住宅での軽減期間は3年間なのに対し、長期優良住宅では、5年間の軽減期間になります。
母や祖父母からの住宅購入の資金援助を受ける場合には、贈与税の非課税枠が利用可能です。現在は一定の断熱性や耐震性などを備えた省エネ住宅等で120万円まで、一般住宅で700万円までが限度でしたが、消費税が10%に引き上げられる場合、19年4月から3000万円と2500万円に増額されます。