九州住環境研究会

No.76 今、高性能住宅が必要な訳は、これ!
現在、住宅で使用しているエネルギーの40%削減が国の方針です!
地球温暖化は、低性能住宅に環境税という更に重い負担を強いる。

2016年7月12日更新


温室効果ガス26%削減の為に必要なこと!

昨年末、フランスのパリで開催されたCOP21では、2020年以降の新たな枠組みとして、先進国と途上国が立場の違いを乗り越えて、全ての国が参加する公平で実効的な枠組みを創ることで「パリ協定」が合意され ました。これによって我が国では、「炭素社会実行計画」を柱に徹底した省エネ対策と国民運動の推進による家庭部門の取組の強化が盛り込まれています。
下表1から4は、その骨子となる「COP21合意を受けた日本の今後の地球温暖化対策」について、環境省・地球環境局・地球温暖化対策課の行動計画です。温室効果ガスの約9割を占めるエネルギー起源の二酸化炭素対策は、最も重要な位置を占め、経済産業省は、徹底した省エネで石油危機後に実施したエネルギー効率35%改善と共に、再生可能エネルギーの現状の2倍への拡大など2030年に向けたエネルギーミックスを策定しています。
家庭用部門では HEMS(家庭用エネルギー管理システム)の導入を通じて、エネルギーの見える化による徹底したエネルギーマネージメントを掲げています。
これは、政府の「日本再生戦略」に沿ったもので高価格の次世代自動車を購入する者へのインセンティブ(便益)として、補助金の支給や充填インフラを整えるなど、徹底した差別化を図って拡大を推進しているように、住宅に於いても、高性能住宅の支援を徹底底的に行い、基準に満たない住宅には、環境税やイギリスなどのように一定性能を満たすための「断熱改修の義務化」などのような、強制力を持った対策も検討されているようです。

環境税・炭素税は既に始まっている!

高性能住宅基準の種類 断熱性能(UA値[W/m2・K]) エネルギー消費性能
※基準との比較
1地域 2地域 3地域 4地域 5地域 6地域 7地域 8地域
省エネルギー基準 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87
長期優良住宅 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87
性能向上計画認定住宅 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87 -10%
認定低炭素住宅 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87 -10%
ZEH(一般型)
(国交省補助対象)
0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87 -100%
ZEH(外皮強化型)
(経産省省補助対象)
0.4 0.4 0.5 0.6 0.6 0.6 0.6 -100%
省エネ含まず:-20%

表・4の様に、環境対策のための税制は平成25年から既に開始されています。 表・5は国のインセンティブがついている住宅基準です。松下孝建設の住宅性能は、これらの基準の1地域基準の性能で施工されています。松下孝建設では、2030年の基準つまり、今から15年後でも全く性能的には古くならないように施工しているからです。7地域基準の最高値では、全く足りないからです。
住宅建築をこれから考えるのであれば、高性能住宅であることが家族の幸せに繋がります。