2024年8月26日更新
「火災保険」は、建物や建物内に収容された物品の火災や風水害による損害を補填する保険で、「風災」や「水災」の補償がセットされている実態は「災害保険」で地震は一切補償外です。
「地震保険」は、地震による自宅の倒壊や家財の破損に加え、津波で家が流されたり、地震による火災で家が焼けたりした場合に補償金が受け取れます。「地震保険」の保険料は、お住まいの都道府県と建物構造で決まり、建物の耐震性能などで10〜50%の割引があり、保険会社による金額差はありません。
都道府県別、保険料の差は、「地震調査研究推進本部」が、高精度の地震発生モデルを利用して被害予測シミュレーションを行い、都道府県別の保険料率を算出していますが、その差は3倍以上もあります。つまり、保険料は地震発生確率の高さではなく、地震発生時の被害の大きさを示しているといえます。
「地震保険」の保険金額は「火災保険」金額の30〜50%の範囲で選びます。金額には上限があり建物は5000万円、家財は1000万円です。
災害時に支払われる保険金は損害の状況に応じて変わり、「主要構造部(柱や屋根等)」の損害額が建物時価の50%以上など、大きな被害を受けると保険金額の全額が支払われます。主要構造部の損害が3%以上20%未満等では保険金額の5%となります。
「地震保険」の特徴は「火災保険」の契約時に同時に契約しなくても「後付け」で契約できることです。2022年度の火災保険契約件数のうち「地震保険」付帯率は「損害保険料率算出機構」によると宮城県や熊本県など、大地震を経験した地域で9割、全国平均で69.4%、中には5〜6割に止まる地域もあります。
木造の新築一戸建て「火災保険」金額、建物2500万円、家財500万円(表・3)のケースで「地震保険」と「特約」で「火災保険」と同等の補償を得るシミュレーションが(表・4)です。
「火災保険」と「地震保険」に加え「火災保険金額」の50%分の補償を受ける「地震火災費用特約」を付けると火災保険料は年4万1000円、地震保険料は年5万5500円、特約保険料は年4万2570円になります。
南海トラフ地震臨時情報は解除されましたが、改めて、南海トラフ巨大地震が、いつかは来るということが認識されました。安くない保険料は必要ですが、月々に換算すれば+1万円弱で一年間の安心が買えるとしたら、安いと感じるのか、思いは様々ですが確実視される巨大地震に対する何らかの対応は必要です。
九州住環境研究会は、耐震性にも優れた住宅を建てています。新築計画がございましたら、危険が迫っている時にこそ、ご相談ください。
最良の回答を用意して、ご連絡をお待ち致しております。