2024年4月26日更新
住宅ローンは、半月ごとに金利を見直す変動型と金利が変わらない固定金利型の2種類があります。
変動型は基本的に短期金利で、固定型は長期金利と連動しています。
これから日銀の金利政策の影響を受けるのは、新規に住宅ローンを借りる方とすでに変動型を借りている世帯です。
特に変動型は、金利変動で返済中の支払い負担に影響があるので、将来に備えて金利見直しのルールや返済額の変更ルールを把握しておく必要があります。
変動型では、各金融機関が短期金利の一定幅の金利を上乗せした基準金利を決めて、個人の信用力に応じた優遇幅を差し引いて適用金利を決めるのが一般的になっています。
したがって基準金利の目安となる短期金利の設定が銀行によって違うことです。それは、金融機関によって短期プライムレート(短プラ)を選択している銀行と共にスワップを選択する銀行があり、基本になる金利が異なるからです。
3メガバンクや地銀、住信SBIなど多くの銀行は、短プラを目安にするのに対し、楽天銀行は東京銀行間取引き金利(TIBOR)を、ソニー銀行はスワップ金利を選択しています。
短プラは優良企業向けの貸出金利で、各銀行が独自に金利水準を決めます。
TIBORやスワップ金利は銀行間で資金のやりとりをする場合の市場金利で、金融政策の影響を短プラに比較すると受けやすい面も指摘されていますが一長一短があり、各銀行は資金調達・営業コストや収益、金融情勢等を踏まえて決めるとしています。
金利を見直す基準日と見直しを毎月の返済に反映させる時期も銀行間で異なり、例えば、三井住友銀銀行は、4月1日と10月1日に適用金利を決めて4月は7月の返済から、10月は1月分の返済から反映する。という方法を取っています。
ソニー銀行の場合は、5月1日と11月1日を基準として、それぞれ7月分と1月分の支払いから反映されます。
但し、三井住友銀行や地銀の多くは月返済額の変更を原則5年ごとに行う「5年ルール」を採用しているので、直ぐに月額返済額が増えるとは限りません。
返済額が急に増えないように25%迄とする「125%ルール」もあり、負担の急増は避けられます。ソニー銀行やSBI新生銀行は5年・125%ルールをもうけていませんから、変動型の利用者は、自分の契約条項を確認しておかれる必要があります。
必ずしも「5年・125%ルール」が有効な場合ばかりでもありませんから、確認の上で「繰り上げ返済の資金を確保すべき」とフィナンシャルプランナーは指摘しています。
メガバンクの普通預金は、従来の20倍の0.02%に金利が上昇し、定期預金も上昇しましたが、ネット銀行の高い例では、SBI新生銀行は、通常コースの普通預金金利を0.03%に引き上げ、ネット専用の定期預金で5年ものは0.5%、3年ものは0.35%に引き上げています。ただ、預金金利が上がったといっても金利は未だに低金利のままで、5年定期で100万円を0.5%で預けても利息は年5000円に止まっています。選択肢になるのは「個人向け国債の変動金利型10年を預金代わりに活用すること」で、利率は半年ごとに見直し、長期金利(10年物国債利回り)の0.66倍に設定する。という方法です。
5月発行の初回利率は年0.5%。定期預金は預入機関の金利が固定ですが「国債の変動10年」は、長期金利の上昇に連動して利率が上がっていくのが特徴です。国債という国の保証で元本割れのリスクはなく発行後、1年を経過すれば換金もできる10年物国債のメリットは大きいようです。
「子供の進学資金やマイホームの頭金を貯めるなど、数年以内に使う用途のある資金は国債の変動10年で準備するのが効果的なようです。
本年の一月にスタートした少額投資非課税制度(NISA)は、元本が一定の限度額まで運用益が生涯にわたり非課税になるなどメリットの大きい制度で、日本証券業協会によると口座開設数は2月に53万件と一ヶ月平均で18万件の割合で伸びているようです。
ただ金利の上昇は株価にマイナス影響を与えるので下ぶれリスクにも注視が必要です。金利の上昇には、マイナスリスクもありますから、常に社会状況にも目を向ける必要があります。
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