九州住環境研究会

No.40 使えるスマートハウス助成措置。
省エネからゼロ・エネ住宅へ、スマートハウス助成措置が使えます。
省エネ性の高い住宅に太陽光発電・蓄電・エネルギー管理を組み込んだ家!

2013年3月25日更新


自然の力を活用する省エネの新しいあり方。

国は太陽光発電、蓄電池、HEMSなどといった新しい設備機器の普及を促進していますが、それを新しい産業として育成するために一定の条件を満たした設備を導入する場合には、補助金の交付を行って助成しています。それが下記表・1です。
スマートハウスといいますと多くの設備機器やコンピュータに囲まれた生活をイメージされるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。むしろ省エネ性を高めるために日光や風などの自然エネルギーを最大限に取り入れるための工夫のある住宅が求められます。
例えば、夏の強い日差しをひさしで防ぐと共に、窓を開放して涼しい風を呼び込んで熱気を外に逃がす。冬は暖かい日差しを窓から取り込んでその熱を土間などにため込んで夜に放出させるなど、設備機器に頼らない設計技法が必要となります。そのようなパッシブハウスの技法などを取り入れ、エネルギーの消費を抑えてスマートハウスは実現します。

表・1)■スマートハウスの助成措置(各種設備向け主な補助金制度)

  住宅用太陽光発電導入支援補助金 定置用リチウムイオン蓄電池
導入促進対策事業補助金
HEMS導入促進事業補助金
補助対象機器 太陽光発電システム 蓄電システム HEMS
補助対象機器の
主な条件
1)太陽電池の公称最大出力またはパワコンディショナーの定格出力のいずれか小さい
  方の値が10KW未満で、システムの補助対象経費が55万円(税別)/Kw以下
2)太陽電池モジュール変換効率が一定の数値を上回る事。一定の品質・性能が確保さ
  れ、設置後のサポートなどがメーカーなどによって確保されていること、という2
  つの条件を満たし、J−PECにより登録されていること
1)SIIが指定する蓄電システム
2)補助対象基準に準拠している事が第三者で
  ある指定認証機関の認証や審査に基づきSII
により認められているもの
SIIが定める対象基準を満たしていることが
あらかじめSIIにより認められ、補助対象として
指定されたHEMS機器であること
補助金額 公称最大出力1kW当たり3万5000円
※1kW当たりの補助対象(税別)3.5
万円を超えて47.5万円以下。ただし
公称最大出力が10kW以上の場合には
9.99kWとして計算
公称最大出力1kW当たり3万円
※1kW当たりの補助対象(税別)47.5
万円を超えて55.0万円以下。ただし公称
最大出力が10kW以上の場合には10kW
以上の場合には9.99kWとして計算
蓄電システム機器費の
3分の1(上限100万円)
定額10万円
※1)定額を上回る領収書の金額に対しては、その領収
金額の1000円単位以下を切り捨てた金額を補助
※2)2013年4月をめどに市場実勢価格を踏まえ、
原則、補助金額(定額)の引き下げを行う
補助事業者 太陽光発電普及拡大センター(J-PEC) 環境共創イニシアチブ(SII) 環境共創イニシアチブ(SII)
募集期間 2012年4月19日~13年3月29日 2012年3月30日~14年1月31日 2012年3月30日~14年1月31日

省エネ住宅からゼロ・エネ、スマートハウスへ。

省エネについては、今まで断熱性能の向上が強調されてきましたが、一定の断熱性能を満たした住宅が増えてくるにつれて第二のステップ、高効率の設備機器や発電・蓄電システムの導入も不可欠な要素となってきました。それは、国の目標が「ゼロ・エネルギー・ハウス」にあるからです。これは、躯体・開口部・給湯設備など、住宅設備の省エネ性の向上や再生可能エネルギーの活用を図ることで、1次エネルギー消費量をおおむねゼロに抑えるという目標があるからです。オール電化住宅が基本になっている現代では、電力消費を抑えながらも快適性を確保できる住宅が求められるようになってまいりました。それを満たす住宅がスマートハウスです。

エネルギー利用制御が可能な三種の神器。

スマートハウスは太陽光発電システムと蓄電システム、HEMS(ホーム・エネルギー・マネージメント・システム)という3つの設備機器が主要な設備となり、いわばこの3つはスマートハウスに欠かせない設備として現代の3種の神器とも言うべきものです。
住宅設備や家電製品などをネットワークで結ぶHEMSを活用し情報通信技術(ICT)で家庭で使用するエネルギーを遠隔地からも管理できるなど、これからの住宅は益々、スマートハウス化が進んでいくものと考えられています。

消費エネルギーの見える化で省エネ行動。

HEMSの活用として定着しているのは、消費エネルギーの見える化ですが、見える化だけではエネルギーの制御は出来ませんが、消費の実態を目にすることで居住者の意識が変わりその結果、省エネ行動が促進されると言われています。
屋根に設置された太陽光発電から生み出された電力、コンセントから流れる通常の電力、蓄電システムに蓄えられた電力、この3つの電力をどのように使い分けるか、その辺がスマートハウスの「ゼロ・エネルギー」化の大きな分かれ道になるようです。
HEMSの設備は15万円程度から有るようで、建築当初から導入を決めておかれれば配線等も併用して行えますから導入する場合の金銭的な負担はあまり気になりません。
松下孝建設では、2020年の省エネ義務化と「低炭素」スマートハウスの時代にも時代遅れにならない高性能住宅で先進のエネルギーを生み出す住宅「プラス・エネルギー・ハウス」の建築をお勧め致しております。