No.13 新エネルギー源と高効率機器の仕組み。シリーズ.4
 コージェネレーションと燃料電池の仕組み

2010年06月17日更新

コージェネレーションの仕組み2

燃料電池コージェネレーションは、セルと呼ばれる薄い電極・触媒の板と高分子製の薄い膜を、何枚も重ね合わせて電気を得る仕組みからできています。一組のセルでできる電気の電圧はわずか0.7ボルト程度です。発電効率はセルの枚数には関係なく、必要な電気が大きくても小さくてもあまり効率は変わりません。そこが、大きい設備ほど高い効率が得られるエンジン式やタービン式と違うところです。コストの面でも、燃料電池は低コスト化が期待でき、この点からも家庭用コージェネレーションとして期待されています。研究開発段階の現在ではまだ高価(約350万円《政府補助140万円》)なものなのですが、燃料電池自動車の開発など、大量生産の可能性があることから、一般家庭でも購入できるような値段、例えば、エコキュート並み(約80万円)の値段になるといわれています。自動車に使われる燃料電池は50kWクラスですが、家庭用コージェネレーションで使用する燃料電池は1kWクラスで、排熱を利用して約60℃のお湯を沸かします。小さくても効率が落ちず、低コスト化も期待でき、家庭用コージェネレーション普及のキーポイントになるものと期待されています。燃料電池の開発は、自動車などの動力源に変化をもたらすほか、家庭用エネルギーに一大変革を起こすものと期待されています。

燃料電池の仕組み2

  固体高分子形
(PEFC)
りん酸形
(PAFC)
固体酸化物形
(SOFC)
溶融炭酸塩形
(MCFC)
原燃料 都市ガス、LPG、メタノール等
電解質 固体高分子膜 りん酸 安定化ジルコニア 炭酸塩
運転温度 70~90℃ 200℃ 700~1000℃ 650~700℃
発電効率(HHV) 30~40% 35~42% 40~65% 40~60%
発電規模 数W~数百W 20kW~1万kW 1kW~数十万kW 数百kW~数十万kW
開発段階 研究~実用化段階 商用化段階 研究~実用化段階 実証段階

燃料電池の燃料には水素そのものと、水素を含む原燃料とが利用できます。水素は電気分解で水からも取り出せますが、電気分解には大量の電気が必要です。現在、製品として販売されている水素は、主に石油や天然ガスなど、炭化水素系の化石燃料を原料にして生産されています。現在でも石油精製の工程で、副次的に大量の水素が製造されています。しかし、気体の水素を液体にするためには、-253℃の超低温でなければならず、しかも水素には常に爆発の危険性もあり輸送や貯蔵が非常に困難です。したがって純粋な水素は使用効率が良くても、一般人が取り扱うには不向きですから、家庭用の燃料電池の燃料には、ガソリン、ナフサ、灯油、LPG等の石油系と天然ガスから合成されるメタノール等が候補にあげられています。現在商品化されている燃料電池「エネファーム」は、LPガスを燃料としています。65℃のお湯を200L造ることが出来ます。発電電力量は、一般的な家庭の6割程度を賄うことが可能です。風力発電の様に売電の制度はありませんが 天候に左右されることも無い設備です。