本物の家には
百年以上家族を守る力がある
九州住環境研究会
九州住環境研究会
家を建てた後の不安材料は、光熱費・暖冷房費・住宅設備費などの維持管理経費です。
「ハイブリッド・エコハートQ」は、2年間の実証実験で遮熱・断熱・気密・防火・耐震構造などの働きを確かめ、日本で初めて南九州型の合理的な施工法として開発され、素材の相乗効果と遮熱型住宅で、燃料費及び維持管理経費が極端に低い長寿命住宅として完成しました。
壁面の柱間に組み込まれた断熱材の圧縮強度や防火面材の働きで、防火・耐震強度も期待でき、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)も標準施工で設置できます。
経年変化による住宅設備の更新も「給湯器」・「IH調理器」くらいで「空調・換気装置」も本体のみの交換で済む、驚くほど安上がりでムダな経費が掛からない、一年中快適で老後も安心して暮らせる優れた「温熱環境」を実現させてまいりました。
WHO(世界保健機関)は、世界194の国と地域が加盟する国際機関です。ウイルスなどの感染症対策・高血圧・肥満・がんなどの世界的な疾病対策から、健康を害する住宅の「温熱環境」などに関する国際的なガイドラインを策定しています。
SDGs(持続可能な開発目標)の「3・全ての人に健康と福祉を」を統括する機関で、日本の厚生労働省や環境省もWHOの提言を基に、「温熱環境の基準」を決めています。
WHO発刊の「住まいと健康に関するガイドライン」で世界に示されている住宅の温熱環境「冬季18℃以上、夏季28℃以下」という基準も、日本を含む世界の学者の共同研究の成果です。
夏季室温「25℃以上は熱帯夜」、冬季室温「25℃以上は、寝苦しいオーバーヒート」です。私達は、常に科学的な証拠を大切にして、安全な家を建ててきました。
WHO(世界保健機関)は、世界194の国と地域が加盟する国際機関です。ウイルスなどの感染症対策・高血圧・肥満・がんなどの世界的な疾病対策から、我が国の「資産評価基準」の耐用年数は、軽量鉄骨プレハブ造①(骨格材肉厚3mm以下)19年・②(骨格材肉厚3mm超4mm以下)27年・重量鉄骨造(骨格材肉厚4mm超)34年・鉄筋コンクリート造47年・木造22年、木造以外は素材の寿命が根拠になります。
先進5カ国の住宅寿命の比較では「イギリス141年、アメリカ103年、フランス86年、ドイツ49年、日本27年」というデータもあります。北欧には「育てて住まい次ぐ」という考え方があり、イギリスでは100年経過した住宅が「本物の家」として、新築よりも高額で流通します。
日本にも各地に残る、戦災に遭わなかった古民家には200年以上の歴史があります。「九州住環境研究会」では、長寿命時代の家づくりとして、150年以上住まい次がれる家を目標に、長寿命の住宅を建ててまいりました。
法隆寺や薬師寺の塔が1300年以上の長寿命を維持できたのは、寺院という特殊な環境で、結露が発生しなかったために、木材が腐朽しなかったことと、白蟻の食害を受けなかったことが大きな理由です。
逆に現代の木造住宅が短命な理由は、結露による木材の腐朽と白蟻被害です。更に「現代住宅」が短命な理由は、住宅のデザインと間取りの悪さで、住宅の使いにくさが短命にしています。
「九州住環境研究会」は、■フランク・ロイド・ライトや■ル・コルビジェ、■ミース・ファン・デル・ローエなどの西洋の巨匠をリスペクトして、デザイン面でも選ばれる住宅を目指しています。
これから住宅建築をお考えの皆様は、「九州住環境研究会」の専用フォーマットでご連絡ください。また入会ご希望の九州各地の工務店の皆様も、専用フォーマットでお申し込みください。
暖かい南九州の「鹿児島県・熊本県・宮崎県」は、逆に脳溢血や心臓病で亡くなる方が多く、その原因が、冬の住環境にあることが分かりました。問題意識を持った九州の住宅施工店は、住宅先進地の北海道の建築現場を見学し、北海道寒地住宅研究所や大学並びに、建築素材・建材メーカーの研究者から、北欧の断熱・気密工法を学ぶことを通じて、2002年(平成14年)に九州に適した住宅造りを目指して誕生したのが「九州住環境研究会」です。
北海道の「道立寒冷地住宅研究所」を尋ね、北欧の住宅施工技術の習得に努めました。九州では全く考えもしなかった、寒冷地住宅の施工法から住宅の断熱・気密性能の重要性を学び、南九州の住宅の高断熱化に取り組みました。
住宅先進地、北海道でも飛び抜けていたのは、北欧からウレタンパネル断熱工法を導入していた工務店で、工場生産の「ウレタン100㎜パネル」を床・壁面に施工し、天井にセルローズファイバーを吹き付ける工法で、住宅設備もスウェーデン性の第3種換気や樹脂サッシなど、当時の北欧の施工法を基にした寒冷地工法でした。
この工法で「全国展開のフランチャイズ」を開始し、九州でも問題意識を持っていた多くの工務店が参加しました。
「九州住環境研究会」を立ち上げた工務店の多くは、この「フランチャイズ」に南九州で参加した工務店で、冬の寒さ対策は克服できましたが、この工法では夏暑すぎるという問題を共有し、夏の日射取得対策など、南九州型住宅の開発が必要だという問題意識を持っていました。
寒冷地の住宅は、庇を短くして冬の日射を室内に入れるようにしますが、このような設計では、夏の日射が入りすぎて南国では、耐えられない暑さになってしまいます。
南九州では、庇を長く取り、日差しが室内に入りにくい日射遮蔽の工夫や冬は、逆に日射を入れて、夜間は室内熱を逃がさない断熱性能の高い開口部(樹脂サッシ)等、地域にあった住宅設計と断熱・遮熱性能という、南九州に適合した素材や住宅性能を工夫する必要があることが解ったのです。
フランチャイズで学んだ北国の断熱・気密の知識とともに南国に必要な、通風や遮熱の工夫が必要になりました。更に当時はまだ、北国には発生していなかった白蟻対策など、様々な問題に対処するために、施工店・素材メーカー・木材メーカ・住宅設備メーカー各社が集い「九州住環境研究会」が発足しました。
工法開発者
(株)松下孝建設
松下 孝行
断熱・気密性能だけではなく、温暖地域に必要な遮熱性能なども施工されて実験されました。その他、クールチューブなども実験されて、足かけ2年間実験が行われ、様々な可能性が試されました。
その結果、基本工法「エコ・ハートQ21」が誕生しました。
この工法は、南九州型工法として「遮熱工法」が取り入れられるなど画期的な工法として現在の「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」の前身である「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」にも取り上げられ、「エコ・ハートQ21」工法は全国的に注目されました。
1999年「次世代省エネ基準」の制定と共に、断熱・遮熱工法の改良が必要となり、内断熱工法の「エコ・ハートQ21」工法は、「内・外ダブル断熱工法」として、構造用合板なども、針葉樹合板から「火山性ガラス繊維板」の不燃材に変更するなど、様々な改良が加えられて、現在の主要工法「ハイブリッド・エコ・ハートQ」が誕生しました。
ハウス・オブ・ザ・イヤーは、大手ビルダーから、地方工務店まで、誰でもエントリー可能な、建物躯体と設備機器をセットとして捉え、トータルとしての省エネルギーやCO2削減等へ貢献する優れた住宅を表彰する制度です。
鹿児島県の地方工務店の(株)松下孝建設が2度も最高大賞を受賞することは、非常に希なこととして記録されています。
地球の温暖化がすさまじい勢いで進み、北海道でも遮熱対策が必要になっている現状に、南九州発の「遮熱工法」が評価されたと思っています。遮熱と断熱は表裏一体の工法で、断熱だけでも遮熱だけでも片手落ちの状況になります。
高性能開口部の採用など、地域にあった断熱・遮熱性能が重要になってきます。更に気密性能など、冬も夏も住宅をコントロールできるトータルな住宅施工法が快適な住環境を造ります。
温暖地域の南九州の住宅は、南国型の住宅だと考えておられる方も多いと思いますが、日本は島国という特殊な事情があり、九州そのものが北から南までかなり特殊な気候になっています。
脳血管疾患や心臓病は、冬季の外気温が15℃以上あっても、たった1日の低温(0〜5℃)で発症します。常に18℃以上を確保できる断熱・気密性能、温熱環境の住宅が必要です。
それを実現できる工法が「ハイブリッド・エコ・ハートQ」工法です。
九州住環境研究会・会長
(株)史幸工務店
平田 和博
「省エネ等級」の意味を充分認識していれば、必ずしも最高等級7が必要なわけではありません。住宅の温熱環境が20℃をキープできることが省エネや健康などの様々な家庭の問題を解決できるかなめになります。冬でも室温25℃にしてしまえば、不快な熱帯夜になってしまいます。
但し、どんなに外が寒くても、室温を18℃以下にしなければ、WHO(世界保健機関)の提言を守ることが出来ます。正しい知識があれば、難しい事ではありません。「九州住環境研究会」を立ち上げた仲間達も代替わりや高齢、厳しい「コロナ禍」を経過して少なくなってしまいました。
参加して頂いているメーカーの皆様からも、このままでは終われないのでもう一度、みんなで頑張ってみましょうという意見を頂き、この度、新規会員の募集を試みることに致しました。
九州各地の施工店のみなさん、私達と一緒に九州の住宅を最高のものにしていきませんか。
今まで南三県を主体にして考えてまいりましたが、福岡や長崎などからもお問い合わせがあり、これからは、会員メーカーの皆さんに、施工店を推薦して頂き、ご希望のお施主様を紹介することにしました。
我々も責任を持って指導し、できれば「九州住環境研究会」に入会して頂ければ幸いです。
啓蒙活動も積極的に行っています。東京大学名誉教授の坂本雄三先生を始め建築界の著名な先生方をお招きして皆様に住宅建築の考え方を啓蒙しています。
素材メーカーもスウェーデンの換気メーカーから、樹脂サッシメーカーなど、住宅素材のプロフェッショナルが揃っていますから、通常では聞けないような専門的な話も聞くこともできます。
住宅のい・ろ・は、から始めますが、お施主様も入会される施工店様にも絶対に損をさせない、対策を考えて対応してまいりたいと思っています。
住宅建築は、施工経験が重要な重みを持っています。見かけだけのデザイン重視でもマイナス面になりますし、性能重視だけでも使い勝手が悪ければ、長持ちしません。
全てが満足できる理想型を求めてベクトルを合わせなければなりません。
メールでも結構です。是非、貴方のご希望をお聞かせ下さい。
お施主様も施工店様も大歓迎です。
家を建てるなら基本を知ろう!
九州住環境研究会
失敗しない家づくりの
いろは
いち番大切な
室内の温度は何度が良いの?
家族の健康を守れる室温は
冬季は18℃以上です。
夏期は28℃以下が基準です。
WHO(世界保健機関)ガイドラインにて室温は18℃を強く勧告
【エビデンス編】WHOが定めた冬季の室内温度の勧告
ろマンチックな
夢見る乙女、若返ります!
暖かい住宅は、運動量が
多くなり活発に家事もでき
若返り効果があります。
ははに抱かれてる夢
気持ちがよいと眠くなる。
赤ちゃんがバンザイで寝るのは
手の先から熱を出して
体温調節をするためです。
にゅう浴中の
死亡事故を大幅に減らします!
室内が適温になると高温の
お湯につかる必要が無く
浴室内死亡事故が減ります。
ほし場が室内だと
いつでもお洗濯ができます。
エアコン暖房の時代になり
室内は乾燥傾向です
昔の部屋干し「御法度」が
乾燥は部屋干しに利用できます
へや間の温度差が
ヒートショックの原因に!
浴室以外でヒートショックが
多発している場所
■朝、目が覚めて布団から出るとき
■寝室からリビングに移動するとき
■ゴミ捨てなどちょっとした外出
■お風呂に入るとき
■夜間、トイレに行くとき
どこにも温度差無しで
好きなところが
勉強部屋です。
昔の子供室は暖冷房のために
個室が必要でした
住宅内の温度差が無くなれば
小学生までは
どこでも勉強ができます
九州住環境研究会は
技術も腕も確かな職能集団です。
九州型住宅のパイオニアとして全国的に評価されています。
鹿児島・熊本の方は、コア会員のHPをご覧ください!
■鹿児島県・熊本県の場合は、下記のコアメンバー施工店のHPにアクセスしてください。
法人会員
最も的確な情報を持っているのは製造メーカーと各種商社です。
鹿児島・熊本以外の方は
下記フォームに記載して下さい。
九州住環境研究会が厳選した
施工店をご紹介いたします。
住宅建築に対する疑問に、専門家が答えます。
失敗しない家づくりの
いろは
の
エビデンス編
冬季の室温は18℃以上とWHO(世界保健機関)が「強く勧告」していることを覚えておいてください。これが命を守る温度です。
■英国の冬季室内温度指針とエビデンス
英国では、住宅の最低室温に関する基準を満たさない賃貸住宅(=寒い家・健康性の劣る家)に対しては、改修・閉鎖・解体命令などが下されます(英国住宅法2006年改正)
旧・冬季室内温度指針
※2015年10月の改定で21℃の記載がなくなり、全室18℃が最低推奨温度に改定。英国保健省「イングランド防寒計画2015.10」
■WHOの指針と英国の冬季室内温度指針の変更。
現在の冬季室内温度指針
■変更に至る背景
1987年にWHOのガイドラインは、高齢者に対して、室温を18℃もしくは20〜21℃に維持することを推奨したがその根拠は追跡できない。つまりエビデンスがない事から削除されました。これが、住宅先進国の考え方です。
「40代から80代まで150人の脳画像を基に、脳の神経線維の質などを点数化すると冬季の居間の室温が低い家と比べて5℃暖かくなることで、脳年齢が10歳若く保てるのです。当然、認知症の発症も遅くなるでしょう。寒い家では室温の変化が激しく、それによって血管の拡張収縮が繰り返されて動脈硬化が進行しやすく、脳が早く劣化してしまうと考えられます。」
慶應義塾大学理工学部 伊香賀教授
注)室温18℃に満たない住宅で血圧が正常域に向かい「冬に1℃暖かい家に住むと脳が2歳若くなる」現象が現れます。18℃〜21℃で正常化のピークになり、これ以上の温度上昇では逆に血圧上昇に向かいます。
伊香賀教授は野放図に高温の住宅になることを推奨しているわけではありません。
18℃〜21℃の室温を奨励し、25℃以上は「熱帯夜」の温度です。
◎室温18℃がWHO(世界保健機構)の推奨温度で、環境省は18〜21℃が推奨温度です。
赤ちゃんは体温調節がうまくできないので、体内にこもった熱を手のひらを使って外に出そうとします。手のひらは汗をかきやすい場所で、外の温度にも敏感な場所です。手のひらが温度センサーのような役割を果たし、赤ちゃんはバンザイをして、熱が体内にこもるのを防いでいるのです。
■夏も冬も暑すぎる家は、不快で危険です。
環境省が定める夏28℃・冬20℃の設定は、暖冷房機の設定温度ではなく「室温が夏28℃以下・冬20℃以上23℃±以下」と設定しています。
■冬に睡眠の質を高める良い方法。
杏林大学・古賀良彦教授は「寝室の睡眠環境としては、室温20℃±、湿度40〜60%の環境づくりを目指し、温度については眠る少し前にエアコンを20℃±に設定して運転するだけです。理想は寝室の温度を最適な状態で一定にすることなので、朝までつけっぱなし運転がおすすめです。」と答えています。「循環空調システム」の場合はビルトインの空気清浄機で常に新鮮な空調空気が供給されるので二重に安全な、安眠が可能です。
出典:ダイキン
入浴中死亡事故はヒートショックが原因と考えられてきましたが、冬季にも高温のお湯で「熱中症」を引き起こしていることがわかってきました。風呂場が寒いと非常に危険です。入湯温度が高くなるからで、お湯の温度は41℃以下、浴槽につかる時間は10分以内に(42℃以上)の熱いお湯は血圧が高くなり、入浴時間が長いと心臓に負担がかかります。お湯に浸かる時間は10分間までを目安にしましょう。
■有害物質が付着する心配が少ない
花粉やPM2.5、排気ガスなど、目には見えない有害物質が洗濯物に付着するのを避ける。
■いつでも干せる
現代は共働きが当たり前で、洗濯物はいつでも干せます。
■自分のタイミングで洗濯物を取り込める
天候に左右されず、洗濯物を取り込む時間も気にしなくていいので、安心して仕事に取り組めます。
■人目を気にしなくていい
外干しで、夜遅くまで干しっぱなしだと、不在であることがバレてしまい、泥棒に狙われる危険もあります。人目を気にしないで干すことができます。最近は、専用洗剤や便利な部屋干しグッズも販売されています。
ヒートショックとは暖かい部屋と寒い部屋との温度差による急激な血圧変動が原因で、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす健康リスクのことです。急に体温が下がると血管を縮ませて血圧が上がり、逆に体温が上がると血管が広がることで血圧が下がります。心臓や血管に大きな負担がかかるため、身体に影響を与えてしまうのです。浴室ばかりでなく室間やトイレの温度差もヒートショックの危険があります。
温暖な県ほど冬の死亡増加率が大きい
厚生労働省:人口動態統計(2014年)都道府県別・死因別・月別からグラフ化
冬季死亡増加率:4月から11月の月平均死亡者数に対する12月から3月の月平均死亡者数の増加割合(%)
出典 慶応大学:伊加賀研究室
子供部屋は小学生の内は、親の目の届く範囲で勉強させたほうが良いようですが、中学生になったら受験で自分の部屋が必要になります。子供部屋の造り方には工夫が必要で、個室として子供部屋を造ってしまうより、例えば兄弟2人の場合は、1室に2つのドアをつけて、独立室が必要になったときは、本棚などで中間を間仕切り2室に分離する方法もあります。
3人以上の場合でも、一室必要な子供にパーティーションなどで独立感を出してあげて、後の兄弟は一緒にするなど、空間があれば様々な方法が取れます。子供が独立した後は再び、1室として使用することができます。
九州住環境研究会はSDGsを推進しています。
住宅建築に対する疑問に、専門家が答えます。
あなたは九州住環境研究会に、
何を求めていますか?
定期的に施主向けセミナーの開催。
坂本雄三先生セミナー風景
日本の住宅建築の性能基準・行政・施工技術・住環境と健康など数々の業績を残してこられた住宅建築のレジェンドと新進気鋭の学者を招聘し、建築に関わる様々な情報をリアルタイムに、施主に伝えるため「九州住環境研究会」ではタイムリーな情報発信としてセミナーを開催して参りました。
※「HEAT20」の主要メンバーに講師を務めて頂いております。
現在の「等級4」が義務化基準ですから、高性能工法に慣れている施工店には影響ありませんが、今回の義務化には、民間団体「HEAT20」のG2・G3基準(多少数値変更あり)が等級6・7の上位基準になったことで、施工技術が不十分なのに「等級7」の取得のため、数値あわせの不正確な断熱施工が行われることで、逆に欠陥住宅の増加も心配されています。
■性能基準の測定値の変遷。
日本の性能基準は、当初、住宅の寒さ対策から始まったのでQ値(熱損失係数)とμ値(夏期日射取得係数)から、現在は当初とは逆に、外皮平均熱貫流率UA(ユーエ−)値と平均日射熱取得率ηAC(イータ・エー・シー)値に変更され、室内に入る日射熱を遮断し、暑さ対策にシフトしています。断熱性能は断熱材の量でカバーできますが、遮熱施工は開口部性能と遮熱施工技術の工夫が必要です。
寒さ対策は断熱量を増やすことで可能でも、冬の暑さ対策は意外に難しく、さらに住まい方の指導を間違えて、冬に「オーバーヒート」が発生するなど、快適性能を求めた結果、逆に不快な温熱環境を造る原因になる場合もあります。
フランチャイズの中にはHPで「一年中パンツ一丁で大丈夫!」などと悪のりしているものも見受けられますが、これが我が国の悲しい現実です。建て主を守る適切な施工が重要です
九州住環境研究会会員は「HEAT20」に参加しています。下図のように「HEAT20」のシミュレーションでは、G2基準」で建てた住宅でも、一般的な住宅工法では、非暖房室と暖房室の間に大きな温度差が生じることがわかりました。
■「HEAT20」G2の暖房室と非暖房室の温度分布図
出典:「HEAT20」設計ガイドブック+plus
◎上図は、冬の夜(1月25日21時)のG2基準(暖房LD・台所20℃)の開放と密閉時の温度比較(鹿児島)。
◎図・1は室内ドアを閉鎖した場合の温度分布。図・2は室内ドアを開放した状態で、解放後は室間の温度差が小さくなり、最も寒い浴室の温度も上昇。高断熱住宅では、室間を間仕切るよりも開放することで暖房室の温度差が小さくなる。G2仕様でも高断熱・高気密施工だけでは、室間温度差は解消できないことがわかった。
イギリスの新築「パッシブ換気」
住宅内の温度差を解消する工法として九州住環境研究会の参加施工店は、ヨーロッパの伝統的なパッシブ換気システムを参考にして各自が独自の工法を開発しています。
工法に縛りが無く、自由に交流できるのも九州環境研究会の特徴です。会員がサポートしますから、貴社のオリジナル工法を開発してください。
近代建設の父と言われる3巨匠、フランク・ロイド・ライト、ル・コルビジェミース・ファン・デル・ローエの物語。100年の歴史を刻む建物は、性能かりではなくデザイン性にも優れています。九州住環境研究会は、住宅のデザインに付いても重要視しています。
■フランク・ロイド・ライト
フランク・ロイド・ライトは北斎の浮世絵から着想を得て落水荘を造りました。優れたものは、リスペクトされて残っていきます。
ライトの「旧・帝国ホテル」は100年の物語を刻んでいます。ライトが日本人に好かれるのは、浮世絵など日本の芸術や建築をリスペクトしているからです。例えば「落水荘」は、北斎の「木曾街道小野の瀑布」から着想を得ています。「プレリーハウス」の計算され尽くしたアップダウンは「桂離宮」の書院造りなどの影響があります。
■ル・コルビジェ
ル・コルビジェは「ザボア邸」で近代建設の5原則を示しました。①ピロティ、②屋上庭園、③自由な平面、④水平連続窓、⑤自由なファサード、彼が設計した東京上野の「近代西洋美術館」は世界遺産に登録されています。
■ミース・ファン・デル・ローエ
ミース・ファン・デル・ローエは「ファンズワース邸」で、「ユニバーサル・スペース」の傑作といわれています。ライト・コルビジェ・ミースの3巨匠は機能を追求して建築の美しさにたどり着いています。