九州住環境研究会

ハイブリッド・エコ・ハートQ

住宅性能による住宅ランク表
ランク 居住快適体感温度 居間上下温度差 非暖房室の温度 起床時寝室温度 暮らし方の概況 省エネ   冷房
理想水準 A 18°C前後
(注1)
1°C
(注2)
18°C前後
(全館暖冷房)
18°C前後 屋内が昼夜を問わず全室18°C。結露が発生しないのでカビやダニの心配が全くない。住宅内に温度差がないので、厳寒期も薄着で過ごせるためスポーティーに動き回れ運動不足にならない。吹き抜けなどの間取りも自由にできる。快適な居住空間。 40坪以下では700l以内(注3 灯油量)。全室全日暖房でも高い省エネ効果で非常に経済的。 熱交換冷暖房システムを標準装備。ヒートポンプ方式等の採用で低熱費でしかも幅射式暖房で健康的な住空間が可能。 一年を通じて高原のような爽やかな空間が実現。しかも冷房経費は将来の住宅に比較すれば半分以下も可能。
北欧・カナダ並の住宅。
奨励水準 B 20°C前後 3°C 15~10°C
(ほぼ全館暖房)
15°C前後 居間などの主要居室は20°C。他の部屋は18°C平均で推移。結露・カビの発生がない。居住空間の上下温度差は3°C以内で、場所によっては多少寒さを感じるが、生活環境は比較的に快適である。気密性能が高い住宅ではAランクに近い居住性も十分に可能。 40坪以下では1,200l程度。気密性能によっては1,000l以下も可能。全室全日暖房でも比較的に経済的。 計量換気を標準装備。小型ボイラーでセントラルヒーティングが可能。但し燃料消費はAに比べて大きい。 ほぼAに同じだが、暖房と同じように冷房経費もAに比較するとやや大きいが、ほぼ許容できる水準である。
北海道の高性能な高断熱・高気密住宅。
C 20~23°C前後 5°C 間欠暖房10~20°C
部分暖房15°C以下
10~15°C 快適に感じられる温度は23°C程度。起床温度は13.5°Cくらい。全室暖房の場合、維持・設備費が掛かる。上下温度差は5°C程度になる。換気に気を配らないと結露が発生する。ドアを開けた時に冷気が居室に流れ込む。気密性能の善し悪しで、住宅性能には、かなりばらつきが出る。 必要な居室を 3ヶ所暖房。20坪程度の間欠暖房でも、1,800l程度必要。 容量の大きな設備のセントラルヒーティングが必要。部分暖房が必要となる。FF式ストーブの場合は計量換気が望まれる。 暖房と同じように3ヶ所以上の部屋に冷房装備が必要。全室冷暖房にするには、燃費が掛かりすぎる。
一般的な高断熱・高気密住宅。
省エネ基準 D 25°C前後 10°C 10°C以下 10°C以下 快適に感じられる温度は25°C以上必要である。起床温度は、10°C以下で寒い。暖房している部屋の上下温度は10°C以上あり、あまり快適とはいいがたい。暖房室以外は10°C以下で、結露やカビ、ダニの発生に気を付けなければならない。 必要な居室を3ヶ所暖房。20坪程度の間欠暖房でも1,800l以上必要。他の暖房器具も併用。 セントラルヒーティングは無理である。大きな家では寒くて使えない部屋が多い。換気の為に窓を開けたり熱ロスも大きい。 全室冷房には無理がある。夏の暑さ対策には、居室部分、全室にクーラー等の冷房設備が必要である。燃費が掛かる。
わが国の省エネ基準、最低基準の住宅。
従来住宅 E 25°C以上 15°C以上 5~10°C以下 5°C以下 室温が25°C以上ないと寒い。起床温度は25°C以下。外気温度と同じになる部屋もある。隙間風・カビ・ダニがひどい。脳卒中や心臓病を誘発するヒートショックの恐れがある。 3ヶ所暖房。20坪程度の、間欠暖房でも2,000l以上必要。個別暖房が必要。 一人一人に暖房装備が必要なくらい寒くて、不経済。住宅の維持費が掛かり、将来、住宅が腐るなどの被害も予想される。 夏の暑さ対策にはほぼ全室にクーラー等の冷房設備が必要である。冷房費が暖房費を上回る所もある。
既存の大部分の住宅。問題点が多い。
注1
快適温度は、住宅の気密性、断熱性が高い、全館暖冷房の住宅で有れば18°C程度で十分である。住宅性能が落ちるにつれて高い温度を必要とする。また、断熱性能と気密性能は相関関係にある。
注2
居間上下温度は、居間内の天井周辺と床周辺の温度差のことである。上下温度差が少なければ少ないほど、省エネルギー、快適住宅であるといえる。
注3
灯油量には、給湯用は含まれていない。灯油量の数値は、最も使用量が多い寒冷地域の平均値で想定。本州の温暖な地域では大幅に少なくなる。
(BIS出典に付記)BIS=Best Insulation Specialist(北海道リフォームセンター)